檸檬茶を飲む間に   
9時から2コマ、日本語の授業です。

しかし、9時半になっても、先生が来ません。
(授業開始は、正確に云うと9時15分です)
だんだん、学生たちの期待が高まってきます。

9時40分頃、一人の学生がやってきて、云いました。
「先生が病気のため、休講です」

実は、この学生がなんて云ったのか、周りが煩くてわかりませんでした。
しかし、その瞬間のみんなの歓声で理解できました。
休講が嬉しいのは、万国共通なんですね。
(病気の先生には申し訳ありませんが)

今日の授業は他にありません。
特に予定もないので、ロッテ(仮名)とカフェへ、朝食に行きました。
(私は既に寮で食べてきたのですが)
その後、街を少しぶらぶら。
それからロッテのうちにおじゃまし、昼食を一緒に食べました。

食事が終わると、ふとロッテが云いました。
「『Ich bin satt.』って、食べて《お腹がいっぱい》って意味でしょ。
いっぱい飲んで《お腹がいっぱい》って意味の単語、日本語にある?」

う〜ん、そういえばありませんよね。
そもそも、いっぱい過ぎるほどの水分ってあまり取りませんよね。
アルコールは別として。
《飲み過ぎ》は違うし、《お腹がたぼたぼいってる》とかも違いますよね。

「ないと思うよ」
「ドイツ語にもなくてね、それじゃあ、新しい単語を作ろうってことになってね、公募したの。それで決まったのが《sitt》」
「へえ、そうなんだ」
「ちゃんとDudenの辞書にも載せられたんだけどね、誰かが使ってるの聞いたことない・・・」

ちなみに、私の持っている独和辞典と独独辞典には載っていませんでした。
でも、こっちの人とは、私水分の摂取量が違います。
水分多く取ったほうが健康によいのでしょうが、紅茶、一度にマグカップ2杯はきついのです。
しかし、勧められると断れず、ついつい無理矢理流し込んでしまうことが多いのです。
今度、そんな場面で云ってみようかと思います。
「Ich bin sitt.」と。

でも、ロッテ曰く、
「この単語を知らないドイツ人もいるかもしれない」
さて、どのくらい通じるものでしょうか。

そのうち、彼女のルームメイトが帰ってきました。
彼もキッチンに入って来て、料理し始めました。
すると、ラジオからサッカーの情報が。
どうやら、日本で、日本対ドイツの試合があるらしいですね。
全然知りませんでした。

ロッテが
「日本てサッカー強いの?」
するとルームメイトくんが
「結構強いよね?ワールドカップでベスト4だったよね?」

答えに詰まる私。
サッカーにはほとんど興味ありません。
日本中が盛り上がっていた(であろう)2002年も、たいして興味を持たないままでした。
覚えていることといえば、日本の初戦の行われた日、知り合いと飲みに行ったのですが、お店ががらがらだったことくらいです。
ああ、みんなサッカーの試合を観ているんだなあ、と思いました。

日本が割といいところまで進んだような記憶はあるのですが、
果たしてベスト4だったかどうか覚えていません。
それは韓国ではなかったっけ?とも頭をよぎりましたが、どっちにせよわかりません。
いくら興味がなかったにせよ、あれだけ大きく取り上げられてたことをよく忘れているなあ、と自分に呆れつつ、
結局ルームメイトくんには、曖昧に笑うことしかできませんでした。
ああ、駄目です,自分。

その後、外国語の勉強法などをロッテと話しあったりして、夕方寮へ帰りました。

そういえば、ロッテの家に行ったのは、そもそも、彼女のお母さんが作ったというシュトレンをもらいに行くためだったのですが、それはすっかり忘れて帰ってきました。
残念・・・。
2004/12/13(Mon)  



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