失われた洗濯物   
のどかな日曜日です。
遅く起きて朝食を食べ、ごろごろしながら本を読み、昼食を食べ、再び辞書を引き引き読書しました。

さて、今日の遂行すべき事柄は、洗濯です。

寮のコインランドリーは有料です。
なので、洗濯物がたまってから、一度にできるだけたくさん洗います。
ちなみに、ドイツでは週に1回が普通なようです。

コインランドリーは地下にありますが、地下にも学生の部屋があります。
朝早くや夜遅く使うと迷惑になります。
平日は割と外に出ている時間が長いので、休日にすることが多くなるのです。
しかし、それは他の学生も同じです。

ところで、この寮の建物には、約80人の学生が住んでいます。
80人の学生に対して、洗濯機は2台しかないのです。
休日の洗濯機はフル稼働といった感じです。
私も、今日は3回目に覗きに行ったとき、ようやく空いている洗濯機を確保しました。

他にも待っている人がいるでしょうから、洗濯機が止まるであろう時間を見計らって、すぐに洗濯機室へ行きました。

洗濯物を取り出そうとしました。


ありません!
私の洗濯物が全部!


狭い洗濯室の中をとりあえず探してみましたが、見つかりません。
乾燥機の中も、ゴミ箱の中も確認しました。

一人、パニックです。

ああ、あれが全部なくなったら、着るものがなくなってしまう。
というか、この寮には、人の洗濯物を盗む変質者がいる!
もうここの洗濯機は使うまい。
うう、あり得ない。

・・・と思いながら、なおも洗濯機室の中をうろうろすること5分。
ようやく、ここにいても洗濯物は見つからない、と思い付きました。
しかし、犯人は現場に戻ってくる、という考えも捨てられません(捜査の定石ですから)。

とりあえず、誰かに相談するため、洗濯機室を出ました。

階段を上ろうとしますと、アメリカ人の女の子と男の子が降りてきました。
とりあえず、この人たちに話してみたほうがよいだろうか、と一瞬躊躇しますと、
彼女が話しかけてきました。

「これ、あなたの洗濯物?」

彼女の抱えている籠の中には、私の洗濯物が入っているじゃないですか!

「ああっ、そう私の」
「彼氏が間違えて持って来ちゃったの」

と、無事に私の洗濯物に再会することができました。
やれやれ。

しかし、間違えますか?彼氏くん。
明らかに違いますぞ、彼女と私の洗濯物。
彼女のは、ピンクの服が多いです。
逆に私のは、黒っぽい色のものが多いんですけど。

こうして、のどかな日曜日は、多少のアクシデントを経たものの、再びのどかに終わりました。
2004/12/12(Son)  



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